
久下 建明
晩夏から秋にかけて帝王紫の鮮やかな花を咲かせる常緑性花木であるノボタンという流通しているのが、南米ブラジル原産のシコンノボタン(紫紺ノボタン)という品種である。葉や茎にベルベットのような風合いの産毛をたくわえた少しファーイーストな趣きのする一日花である。花のおしべの形状が昆虫のクモの足みたいに曲がっていることから、”ブラジリアン・スパイダー”という英名がついている。
シコンノボタンがノボタンの代表的な品種であるが、ノボタン科には240属4,000種ほどある半耐寒性常緑低木であり、原産地も中南米、熱帯アジア、ネパール、日本の南西諸島、小笠原諸島と広範囲に繁茂している。大型でピンクの穂状の花を付ける人気のあるフィリピン原産のメディニラもノボタン科である。そのほかの主だった品種に、コンパクトで赤紫の花を咲かせるコートダジュール、秋から冬にかけて咲く紫からピンクに色が変化するリトルエンジェル、小ぶりのヒメノボタン、可憐な紫桃色のブータンノボタン「ヒマラヤン・オパール」、ハシカンボクなどがある。



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